国民年金保険法

国民年金保険法の勉強方法と試験対策

・社労士試験の国民年金保険法の勉強方法と試験対策が知りたい
・国民年金保険法の過去5年間の出題傾向が知りたい
・2020年社労士試験の国民年金保険法の狙われる分野が知りたい

国民年金、厚生年金といった年金科目は受験生の多くが苦手とする分野かと思います。しかし、社労士試験に合格するためには、国民年金、厚生年金保険法といった年金科目で点が取れるか、取れないかで合否が決まると言っても過言ではありません。そこで今回は、国民年金保険法の勉強方法と試験対策、直近5年間の出題分野、2020年に狙われそうな国民年金の分やについて解説します。

国民年金保険法の勉強方法と試験対策

国民年金保険法出題形式

選択式 択一式
国民年金保険法 5問 10問

国民年金保険法の勉強方法

国民年金保険法の効果的な勉強方法
・テキストと過去問を繰り返す
・厚生年金保険法と比較しながら勉強する

国民年金、厚生年金保険法といった年金科目は範囲も広く、老齢基礎年金や老齢厚生年金など複雑で理解しにくい分野もあります。

また、国民年金法と厚生年金保険法は密接に繋がっており、国民年金法が苦手だと、厚生年金保険法も苦手になってしまうという悪循環に陥ってしまう可能性があるので注意が必要です。

国民年金の効果的な学習法は、常に国民年金と厚生年金を比較しながら勉強することです。最初は訳が分からない部分も多々あると思いますが、何度もテキストを読み込めば徐々に違いが分かってくるのでおススメです。*初心者の人は、初めから国民年金と厚生年金保険法を一緒に勉強すると、範囲が膨大すぎて嫌になってしまうかもしれませんので、ある程度、それぞれの科目が理解できるようになってからにしましょう。

私は、フォーサイトのテキストを何度も読み込み、過去問に関してはすべて正解になるまで何度も何度も繰り返しました。フォーサイトのテキストは、大手予備校のような分厚いテキストではなく、試験に出る基本的な事項が大半なので、特に苦もなく読み込むことができました。

皆さんも、これと決めたテキストを何度も何度も読み込めば、「そういうことだったのか~」と思えるようになる時がくると思います。

国民年金保険法の試験対策

おススメの試験対策
・個数問題は最後に解く
・問題文は丁寧に全部読まない

国民年金保険法の試験の特徴は、とにかく問題文が長く、事例問題や個数問題も多く出題されるということです。ただ問題文は長くても基本的な問題も多く出題されるので、答えが分かったら、他の選択肢は流し読みぐらいにして、次の問題に移りましょう。最後に時間があれば見直しすればいいのです。

限られた試験時間の中で、すべての問題の問題文を読んで解答するのは至難の業です。

また国民年金保険は、試験問題を順番に解いていった場合、一番最後にくるので、残り時間が少ない中で国民年金法を解くのは相当なプレッシャーがのしかかり精神的にもよくありません。私も1年目は、最後の国民年金保険法を解き始めた際は、試験時間が残り15分しかなく、焦りとプレッシャーから平常心で解くことはできませんでした。

試験当日は、個数問題を後回しにして、基礎的な問題から解きましょう。個数問題や難問に時間を取られて基本的な問題を落としてしまっては意味がないです。



国民年金保険法の択一式出題ランキング

 

国民年金保険法
第1位:老齢基礎年金
第2位:障害基礎年金
第3位:遺族基礎年金

基本給付【[老齢、障害、遺族基礎年金】からの出題が多いのが特徴です。ただ、基本給付以外の分野からも、多岐にわたって出題されています。よって、国民年金については万遍なく勉強するしかありませんが、問題自体は基本的な問題が多いので、細かな知識を追いかけるのではなく、基本的な事項を徹底して覚えましょう。また国民年金が理解できると、厚生年金保険の理解度も上がりますので、相違点を意識しながら勉強すれば効率がいいです。

2020年度の国民年金法の択一式はここが狙われる

今年、法改正された【第3号被保険者に係る国内居住等要件】が狙われる可能性が高いです。
今までは、第3号被保険者に関しては国内に居住していなくても認められましたが、今回の改正で「日本国内に住所を有する者」、または「日本国内に生活の基礎があると認められる者として厚生労働省令で定める者」でないといけなくなりました。

日本国内に生活の基礎があると認められる者として厚生労働省令で定める者
①外国において留学する学生
②外国に赴任する第2号被保険者に同行する者
③観光・保養又はボランティア活動その他就労以外の目的で一時的に海外に渡航する者

過去5年間の国民年金保険法の選択式問題一覧

国民年金保険法
平成27年
①特定国民年金原簿記録に関する訂正の請求

②20歳前傷病の障害基礎年金の届出
③特定需給者の老齢基礎年金等の特例
平成28年
①目的
②学生納付特例
③厚生労働大臣から財務大臣への滞納処分等に関する権限の委任
平成29年
①保険料の申請免除
平成30年
①本人確認情報による受給権者の確認等
②全額免除申請の事務手続きに関する特例
③老齢基礎年金の支給繰下げ
令和元年
①積立金の運用
②指定代理納付者
③延滞金

選択式に関しても基本的な問題が多いです。試験範囲は膨大ですが、信頼しているテキスト、問題集、過去問、模試に出てきた基本的な事項のみで大丈夫だと思います。なんども言いますが細かな知識を覚えて基本的な事項を落としてしまっては意味がないので、選択式に関しても基本的な事項がでたら解答できれば十分です。

2020年 国民年金法の法改正

2020年法改正

・第3号被保険者の要件に国内居住等の要件を追加(令和2年4月1日施行)
⇒第3号被保険者の要件について、原則として、国内に居住していること等の要件が追加された。
・届出等に添付する診断書等に関する改正(令和元年8月1日施行)
⇒障害基礎年金等の受給権者が、障害の程度の審査のために提出すべき障害の現状に関する医師又は歯科医師の診断書等について、指定日前3月以内に作成したものとされた。*厚生年金保険法も同様。
・指定日の改正(令和元年7月1日施行)
⇒20歳前の障害基礎年金の受給権者等に係る現況届を提出すべき指定日が、受給権者の誕生日の属する月の末日とされた。(所得状況届は従来通り7月31日)
・資格取得届に係る改正(令和元年10月1日施行)
⇒20歳に達したことによる第1号被保険者の資格の取得について、原則として、資格取得の届出を要しないものとされた。
・保険料全額免除等の申請に係る改正(令和元年10月18日施行)
⇒市町村から受けた情報等により構成労働大臣が保険料全額免除等の要件に該当する蓋然性が高いと認められる者から保険料全額免除等に係る申請書について、所得の状況等の記載を要しないものとされた。

まとめ

国民年金保険法は、問題文自体は長くて、事例問題や個数問題も出題されるが、基本的な問題が多いので恐れなくて大丈夫です。また国民年金は厚生年金と密接に関連しているので、例えば給付制度【老齢基礎年金⇔老齢厚生年金、障害基礎年金⇔障害厚生年金、遺族基礎年金⇔遺族厚生年金】などは、両者の相違点を意識しながら勉強すれば理解しやすいと思います。

国民年金と厚生年金は苦手にする受験生が多いですが、この2教科で点が取れるようになると、他の受験生と差がつけられます。頑張ってください。