社労士試験について

社会保険労務士試験は合格しにくいようにできている!?

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皆様、こんにちは。
今回は、「社会保険労務士試験は合格しにくい試験である」という点を説明したいと思います。

社会保険労務士試験の概要

私は1年目は独学で、2年目はフォーサイトという通信講座を利用し、合計2年で社会保険労務士の試験に合格しました。
合格した今、改めて思うのは、この社会保険労務士の試験は合格しにくいようにできているということです。

まずはここ5年間の合格率をご覧ください。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は de.jpg です

すべて10%を切っています。平均すると5~7%といったところでしょうか。合格率だけでみてもかなり合格するには難しい試験だと思います。

ただ、社会保険労務士試験の勉強をした人なら分かると思うのですが、”試験問題””自体はそれほど難しいわけではありません。行政書士のように記述問題がでるわけでないし、司法試験や行政書士試験みたいに択一の問題文が異常に長いといったこともありません。また勉強する範囲も、身近なものが多くあるので、勉強することに対してそれほどアレルギーは出ないと思います。特に社会人の方であれば、労働基準、雇用保険、健康保険などは、身近な問題なので、興味を持って勉強できるのではないでしょうか。

社会保険労務士試験の合格率の低さとベテラン受験生の多い理由を解明する

それなのに、なぜ、合格率が低く、またベテラン受験生が多いのか!?私が感じたのは以下の点です。
・勉強量が半端なく多い
・全科目に足切りが設定されている
・統計や白書など勉強しようがない部分もあって足切りになってしまう
・法改正などで去年覚えたことが今年は間違いになり新たに覚えないといけない

社会保険労務士試験が合格率が低く、またベテラン受験生が多い理由を詳しく説明しますね。

社会保険労務士試験の勉強量は半端なく多い

試験科目は以下の計10科目です
・労働基準法
・労働安全衛生法
・労働者災害補償保険法
・雇用保険法
・労働保険徴収法
・一般常識【労働一般常識、社会保険一般常識】
・健康保険法
・国民年金法
・厚生年金保険法

この10科目を勉強しないといけません。
これだけで勉強量が半端なく多いのが分かると思います。

全科目に足切りが設定されている

どの科目にも足切りが設定されているので、1科目でも足切りで引っかかると、
合計点が合格基準点を超えていても不合格となります(ただし救済で助かることもあります)。
私の周りには、合格した私より合計点数は高くても、足切りで不合格になった人がたくさんいます。

統計や白書など勉強しようがない部分もあって足切りになってしまう

一般常識で、統計・白書から数問出題されますが、正直、範囲が莫大すぎで対策の立てようがありません。最低限、参考書に載っている部分や、模試で出た個所は抑えましたが、私が受験した平成29年、30年ともに知らない問題が出ました。
フォーサイトの先生から「知らない問題が出てもあせらないように」と言われていたのですが、一般常識の選択問題で知らない問題が出たときは、足切りになるのではないかと不安になりながら解いたのを覚えています。

法改正で毎年覚えなおさないといけない

社会保険労務士試験は毎年法改正があります。つまり、去年は正しかった選択肢が、今年は誤りになってしまうのです。だから、法改正があるとまた覚えなおさないといけないのです。


また、この法改正の部分は試験問題で狙われるので注意が必要です。社会保険労務士試験にベテラン受験生が多いと言われるのは、この足切りと法改正の部分が大きいと思います。

まとめ

社会保険労務士試験は非常に狭き門です。それは合格率からいっても明らかです。ただ、やり方さえ間違わなければ、独学でも合格は可能な試験です。

覚えることは多くありますが、社会保険労務士試験に合格するためにはすべての事項を覚える必要はありません。つまり合格するために必要なことだけ覚えたらいいのです。

全科目7割以上取れば合格できるので、苦手科目は作らないように心がけましょう。